【完】女優橘遥の憂鬱
イトコだと判明したクリスマスの日に、結婚を申し込んだ海翔さん。
その日の内に届けを出し結婚した。
海翔さんは田舎に戻り中古の船を譲り受け、漁師になった。
でも、監督達に拉致されたことによってパニック傷害を起こしたみさとさんを抱き締めながら癒し続けた。
そして、やっとの思いで結ばれたたのだ。
だから……
もう苦しめたくない。
みさとさんを騒動に巻き込みたくない。
私の思いはそれだけだった。
社長から海翔さんの電話番号を聞いて連絡しても繋がらなかった。
「きっと今頃沖合いで格闘中なのよ」
「底引き網だって聞きましたが?」
仕方無くSMSでメールをする彼。
でも結局送信出来なかった。
スマホからガラケーはSMS出来ないのだ。
海翔さんは歌舞伎町のホストだった。
ホストではガラケーが主流なのだそうだ。
いきなり社長が私を抱いた。
私は驚いて社長な顔を覗き込んだ。
「さっきの彼女の言ったことで思い出した?」
私はそこ質問がヴァージン発言だと思った。
そっと頷く私を彼から離した。
「ちょっとこれからの仕事のことで打ち合わせしてるね」
社長はそう言って私を一番隅にあった椅子に座らせた。
「もしかしたら、社長のせいだけじゃないって気が付いた?」
私は頷いた。
「私はCMのオーディションの時に、皆の前でヴァージンだと言ってました」
「そう……、その中に監督もいたってことも?」
「はい。覚えています。って言うか、さっき気付きました」
「あの娘のヴァージン発言が思い出させた訳ね?」
頷く私を抱く社長。
「でも、貴女のせいだなんて思わないでね。やはり悪いのは監督なんだからね。まさか、貴女のご両親の借用書を盗むなんて……」
「『聞いてくれるかな?』って私が言った時、『聞かせなくちゃダメ。社長何も解っていないようだから』って言ったのはそう言うことだったんですね?」
「そうよ。社長は貴女から監督に近付いたと思っていたの。だから、私が違うって何度も言ったのに聞く耳もってくれなかったの」
以前所属していたモデル事務所の社長は、私のヴァージン発言に呆れていたのだろう。
だから又馬鹿やって。
そのくらいにしか感じていなかったのだろう。
原因は全て私にあった。
私はなんて罪作りなんだろう。
その日の内に届けを出し結婚した。
海翔さんは田舎に戻り中古の船を譲り受け、漁師になった。
でも、監督達に拉致されたことによってパニック傷害を起こしたみさとさんを抱き締めながら癒し続けた。
そして、やっとの思いで結ばれたたのだ。
だから……
もう苦しめたくない。
みさとさんを騒動に巻き込みたくない。
私の思いはそれだけだった。
社長から海翔さんの電話番号を聞いて連絡しても繋がらなかった。
「きっと今頃沖合いで格闘中なのよ」
「底引き網だって聞きましたが?」
仕方無くSMSでメールをする彼。
でも結局送信出来なかった。
スマホからガラケーはSMS出来ないのだ。
海翔さんは歌舞伎町のホストだった。
ホストではガラケーが主流なのだそうだ。
いきなり社長が私を抱いた。
私は驚いて社長な顔を覗き込んだ。
「さっきの彼女の言ったことで思い出した?」
私はそこ質問がヴァージン発言だと思った。
そっと頷く私を彼から離した。
「ちょっとこれからの仕事のことで打ち合わせしてるね」
社長はそう言って私を一番隅にあった椅子に座らせた。
「もしかしたら、社長のせいだけじゃないって気が付いた?」
私は頷いた。
「私はCMのオーディションの時に、皆の前でヴァージンだと言ってました」
「そう……、その中に監督もいたってことも?」
「はい。覚えています。って言うか、さっき気付きました」
「あの娘のヴァージン発言が思い出させた訳ね?」
頷く私を抱く社長。
「でも、貴女のせいだなんて思わないでね。やはり悪いのは監督なんだからね。まさか、貴女のご両親の借用書を盗むなんて……」
「『聞いてくれるかな?』って私が言った時、『聞かせなくちゃダメ。社長何も解っていないようだから』って言ったのはそう言うことだったんですね?」
「そうよ。社長は貴女から監督に近付いたと思っていたの。だから、私が違うって何度も言ったのに聞く耳もってくれなかったの」
以前所属していたモデル事務所の社長は、私のヴァージン発言に呆れていたのだろう。
だから又馬鹿やって。
そのくらいにしか感じていなかったのだろう。
原因は全て私にあった。
私はなんて罪作りなんだろう。