【完】女優橘遥の憂鬱
その時ドアが叩かれ、海翔さんのお父様が入って来られた。
「先ほどはありがとうございました」
私が挨拶するとお父様は微笑んでくれた。
「やはり、社長のお嬢様でしたか? 社長おめでとうございます。永年待ち続けた甲斐がありましたね」
「ありがとう神野君」
父は嬉しそうに言った。
「神野君悪いが、愛の鐘プロジェクトを今すぐ進めてくれないか?」
父は何やら海翔さんのお父様に頼んでいた。
それは私達の人生さえも変えてしまうようなプロジェクトの始まりだった。
お父様はすぐに海翔さんに電話を入れた。
その時海翔さんは、バレンタインデーのお返しにフワフワのマシュマロを作ってみさとさんとイチャイチャしていたそうだ。
其処へお父様から今回のことの提案があったものだから、もう少し楽しみたかったって愚痴られたしまったそうだ。
でも翌日私達の出迎えを受け、マジに驚かれていた。
でも本心では泣いていたみたい。
私が……
やっと幸せになれると言って……
海翔さんはそう言う優しい男性だったんだ。
四月一日に愛の鐘の下で結婚式を挙げる。
それは海翔さんの提案だった。
その日ががみさとさんの誕生日なのだそうだ。
エープリルフールだからって、嘘とか四月バカではない。
冗談抜きでそう決まったのだ。
ホワイトデーから二週間位いしかない。
だからてんやわんやの急がしさだった。
その場所で結婚式を挙げるのは私達だけではない。
海翔さんは本当にサプライズの好きな人で、その度にみさとさんを驚かせたそうだ。
その一つがバレンタインデーのみさとさんの母親と海翔君の父親の結婚だったらしい。
だからここは一つ、全員での結婚式にしてしまう案も浮上していた。
私達二人は父の会社で働くことになった。
その他の新入社員達と一緒に、海翔さんの故郷で入社式にも出席する。
それも海翔さんのサプライズだ。
自動車工場撤退で過疎化した地域の町起こしも兼ねた企画だったのだ。
だから海翔さん彼が二人だけで進めていく訳だ。
内容は私にも秘密。
だけどそれは私を驚かすためなのだそうだ。
それが私達の一生を決める大プロジェクトになろうなんて……
その時はまだ思いもしなかったのだ。
私達は暫く、別々な仕事に就くことになるけど我慢しなくちゃいけないんだ。
「先ほどはありがとうございました」
私が挨拶するとお父様は微笑んでくれた。
「やはり、社長のお嬢様でしたか? 社長おめでとうございます。永年待ち続けた甲斐がありましたね」
「ありがとう神野君」
父は嬉しそうに言った。
「神野君悪いが、愛の鐘プロジェクトを今すぐ進めてくれないか?」
父は何やら海翔さんのお父様に頼んでいた。
それは私達の人生さえも変えてしまうようなプロジェクトの始まりだった。
お父様はすぐに海翔さんに電話を入れた。
その時海翔さんは、バレンタインデーのお返しにフワフワのマシュマロを作ってみさとさんとイチャイチャしていたそうだ。
其処へお父様から今回のことの提案があったものだから、もう少し楽しみたかったって愚痴られたしまったそうだ。
でも翌日私達の出迎えを受け、マジに驚かれていた。
でも本心では泣いていたみたい。
私が……
やっと幸せになれると言って……
海翔さんはそう言う優しい男性だったんだ。
四月一日に愛の鐘の下で結婚式を挙げる。
それは海翔さんの提案だった。
その日ががみさとさんの誕生日なのだそうだ。
エープリルフールだからって、嘘とか四月バカではない。
冗談抜きでそう決まったのだ。
ホワイトデーから二週間位いしかない。
だからてんやわんやの急がしさだった。
その場所で結婚式を挙げるのは私達だけではない。
海翔さんは本当にサプライズの好きな人で、その度にみさとさんを驚かせたそうだ。
その一つがバレンタインデーのみさとさんの母親と海翔君の父親の結婚だったらしい。
だからここは一つ、全員での結婚式にしてしまう案も浮上していた。
私達二人は父の会社で働くことになった。
その他の新入社員達と一緒に、海翔さんの故郷で入社式にも出席する。
それも海翔さんのサプライズだ。
自動車工場撤退で過疎化した地域の町起こしも兼ねた企画だったのだ。
だから海翔さん彼が二人だけで進めていく訳だ。
内容は私にも秘密。
だけどそれは私を驚かすためなのだそうだ。
それが私達の一生を決める大プロジェクトになろうなんて……
その時はまだ思いもしなかったのだ。
私達は暫く、別々な仕事に就くことになるけど我慢しなくちゃいけないんだ。