ねぇ、どうしたいの?


放課後、誰もいない教室に二人きり。


学年一のモテ男子、宮塚くんと私が何故二人きりでいるかと言いますと……


「終わりそう?」
「も、もう少しです!」



それは私と宮塚くんが同じ委員をやっているからです。


私の学校は各委員クラスから男女一名ずつ選出するのが決まりで、じゃんけんに負けた私は保健委員なるものをやっています。


宮塚くんもじゃんけんに負けて仕方なく委員になってしまったみたい。



最初は嫌だったけど、宮塚くんと一緒に居られるからちょっと役得です。



作業を進める合間、ちらっと宮塚くんを盗み見る。


自分の分の仕事を終えた宮塚くんは、肘を突いてぼーっと窓の外を眺めている。


宮塚くんは冷たいって有名だけど、そんな事ないって私は思う。



今だってこうして私の仕事が終わるのを待ってくれているし。


根は優しい人だと思う。
< 2 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop