ごめんね、ボクのカラダ
「はい。宜しくお願い致します。」

中国人気質なのか話は言われた通り単刀直入で早かった。裕樹はどちらかと言うと好感を覚えた。外来を後にしながらそんな事をふと思った。

数日して王先生に呼ばれた。

診療が終った整形外科の外来は昼間の喧騒は全くパソコン内部の冷却ファンの音が聞こえるくらい静かだった。

「形成外科がいい病院は警察病院と都内大学病院が候補に挙げられて、僕の出身が大学病院なのもあって連絡してみました。同期がいなかったんでたまたま電話口に出た先生に話したら『一度外来で診るから来て下さい。』って言ってたんで、早速今週の木曜日に出向いてください。紹介状書きます。」

やっぱり話が早いや。気質だろうか？性格だろうか？

「ありがとうございます。行ってみます。何時に行けばいいですか？」

「9時に予約を入れておくとの事だったんで、その前に受付とかを全部済ませるように行って下さい。」

「分りました。先生、本当にありがとうございます。」

「まぁ、ここで出来るのが一番良いんですが、申し訳無いですね。」

「いえ。」

裕樹は整形外来を後にした。その足で外の自販機に向かった。コーヒーを買った。
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