無愛想な彼が私を見ない理由



『待ってるね』


「うんっ」


そう言うと叶波はニコッと笑って私の前から消えた。


別に魔法とかじゃ…ないですよ?

普通に教室から出て行っただけです。


(よーし、早く帰ろ……)


そう思って、私は日誌を出し、


カリカリと書き始めた。


叶波をあまり、待たせないように………って、

心の中のどこかで思いながら。


あと、日が暮れて真っ暗にならないうちに………って。






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