無愛想な彼が私を見ない理由
…………そんなことは予想してたんだけどね。
「少し……本でも読んでいこっかな…」
私は図書室をふらふらしだす。
手に取った小説はミステリーで、
すぐそこの席についた。
意外にも冷静に本を読めた。
……………。
そこから何分たったか分からないけど、
本のページは100を越えた。
けど、せっかくゆっくり冷静に本を読めるのに、
どこか内容が入ってこない。
頭の片隅で早瀬さんと佐倉くんが離れない。