無愛想な彼が私を見ない理由



『え、そう……』


「すいません………」


さすがに“佐倉くんについて話してました”

とは、言えない。

うん、絶対言えない。


佐倉くんを見ると、私の向かいの席に座った。


少し、緊張する。


佐倉くん、聞きたいことがあるんですが。


聞いてもいいですか?


私は心の中で佐倉くんに話しかける。


どうしても気になって仕方ないんです。


「ね、ねぇ、佐倉くん…………」




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