無愛想な彼が私を見ない理由
『佐倉くんはどんな人なんですか?』
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『おはよー、葉月』
「おはよ~、叶波~」
次の日の朝、私はいつもと変わらず叶波に挨拶をした。
………………はずだった。
『…………にやけてるよ、顔。
どんだけ嬉しかったのさ、昨日』
ギクーッ!
や、やっぱり顔に出てる!?
だってあまりにも嬉しかったんだよ!!?
し、仕方ないもん………。
『ま、佐倉と話したのは良かったけど、
二回目はいつになることやら』
叶波はさらっと言った。
…………二回目は無いような気がします……。