無愛想な彼が私を見ない理由



「佐倉くん、好きですっ!!!


ほ、本当は、

この前抱きしめてくれて嬉しかったの。


でも、色々怖くなっちゃって………。


だけど…っ、

私は佐倉くんが好きなの………」



あんだけ図書室に響くくらい大きな声で、

告白したくせに、

最後は消えそうなくらい弱い声になった。


だって怖い、

消えてなくなるんじゃないかって怖い。



でも、それでも……

私は佐倉くんを見つめた。






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