無愛想な彼が私を見ない理由


『…………岡野さんってズルいよね』


え、ズルい?

わ、私が??


佐倉くんは本をパタンと閉じて、

私のところまで来た。


後、1メートルくらいの距離で。


『…………ごめん、この前は。

少し焦りすぎた』


申し訳なさそうに、少し下を向いた。

焦った…?どうゆうことなんだろう。


『………怖がらせたよね、多分。

俺、岡野さん怒らせたかと思った』


「そんな………っ」





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