無愛想な彼が私を見ない理由
『佐倉くん、なんか嬉しかったです』




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『………最近、葉月機嫌よくない??』


と、ニコニコしながら叶波は聞いてきた。


「そんなことないよ??」


……………佐倉くんに本を貸してから数日。

何か少しだけ佐倉くんに近づいた気がして、

少し叶波が言うとおり機嫌がいい。


それはそうでしょ、

あの佐倉くんと話せてるんだから……っ!


『…………うわぁ、ニコニコしてるし。

こわっ』


「ひどい!叶波!!」


『ひどくないひどくない』


叶波とも相変わらずこんな感じで、

何もなく、普通に過ごしていた。


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