無愛想な彼が私を見ない理由
佐倉くんとお似合いです。
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『なんだそりゃ』
叶波に昨日のことを話してみると、
朝から間抜けな声でそう言われた。
そんなこと言われることは覚悟していたけど、
まさか本当に言われるとは………。
「叶波のばかぁ…………!!」
『おー、怒るな怒るな』
叶波は私の頭をポンと叩いて、へらぁっと笑った。
『いいじゃん、話せてるね~』
「そ、そ、そうなんだけど………」
また話せる機会はいつになるやら……。
私はかくっと肩を落とした。
私から話しかけないとダメかなぁ…。
えーいっ!話しかけてみようかな!
「頑張るっ!」
『あー、うん?』