無愛想な彼が私を見ない理由



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『じゃあ、ごめん。ちょっと待ってて』


「いいよー。待ってるから」


私が軽く手を振ると、叶波も手を振った。


よし、何か考えて待ってよ……。


何かって言っても、やっぱり考えてしまうのは佐倉くんのこと。


彼は無愛想だけど、言葉は全然素っ気なくとかなくて、

むしろ表情の数が少ないだけなのかもしれない。


だからミステリアス??

けど、普通にカッコいいからズルい。


髪も綺麗だし。


…………色々ズルいんだと思う、佐倉くんは。



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