キミの隣
私は三浦花音、15歳。今日から高校生です。
すっごく楽しみ!早く行きたい!
って気持ちでいっぱいなんだけどー…。
今日の朝、寝坊してしまいました…。
昨日は、楽しみすぎてあんまりねれなかったんだよね…。
「おーい、花音。あと何分ぐらいで行けそう?」
彼の名前は片桐優人。
10分以上も待たせてるのに、怒った顔ひとつも見せないんだよね。
優人は名前のとおり、本当に優しい人。
長く待たせているのに怒らないなんて、どこまで優しいんだろう。
そのうえ、ルックスもいい。
だから、学校ではすごくモテる。
なにせ、〝王子様〟ですからねぇ…
って考えてる場合じゃないや!
優人を待たせてるんだった!
「今すぐ行くーーーー!!」
――――トントントントン
急いで階段を下り、ダッシュで優人のもとへとかけよる。
「優人、何分も待たせてごめんね!」