キミの隣
「ハハ、そんなの全然大丈夫だって!
それより、高校楽しみなんだろ?早く行こうぜ」
「うん!」
桜の並木道を二人で並んで歩く。
これは、小さいころから変わらない。
たぶん、これからもずっと…。
「思ったより早く着いたな」
「うん。桜が満開で綺麗だね」
「あぁ、そうだな」
私たちは今日、桜ヶ丘高校に入学する。
この高校は〈桜高〉と呼ばれていて、桜が綺麗なことで有名なんだ。
有名なのは、それだけじゃない。
ほかはというと、バスケ部が強いこと。
私は、優人がここを受けるって言ったから受けたけど、優人はバスケがしたいからここを受けたんだ。
まあ、家からも近いし、歩いていけるってのもあるんだけどね。