姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
「おい! 龍! 大吾!! 賢!!! 行くぞ!」
と潤也は叫び、校門へ向かって歩いていく
「あいよ~!!」と三人もそれに続いて走って来た
6人は、校門手前で、待機していた車に乗り込み、校門に群がる出待ちの女の子達を警備会社の人が抑えている間になんとか走り出した
「どこ行くのよ?」とまだ不機嫌な姫花
「オレらの入学祝パーティー♪」とウキウキの大吾
「誰企画?」と目が笑ってない姫花
「今回は、俺・・」とスッと手を上げた龍馬
「っていうか私、一般人!!」と姫花
「その前に姫は友達だろ? オレ達の姫だろ~」
と大吾は姫花の髪をグシャグシャっとした
「っていうかさー 本気で普通科に入るとは思わなかった!」とりん
「だよな~ 今日講堂で1階に座ってる姫見るまで冗談だと思ってたし!」と賢次
「お前、1番前の真ん中の席って、どんだけ気合入ってんだよ」と笑う大吾
「もう! ずっと本気だって言ってたでしょ?」と姫花は大吾にグシャグシャにされた長い栗毛色の髪を直しながら言った
「っていうか、教室で男に囲まれてるし!!」と潤也
「男って・・・ ただのクラスメイトだって!」と潤也を睨む姫花
「そりゃそうだろ~ 姫はかわいいもんな♪」と龍馬
「姫花、少しは危機感持ちなよ?」とりん
「危機感って・・! 普通に学校で危機感持つって、なくない?それに、私は普通に高校生活を送りたいのよ・・。だから普通科! 芸能科に入っても、芸能人じゃないから毎日通学するし、りん達は仕事でこれない日もあるでしょ? 寂しいじゃん! それに、女子高生って人生でたった3年間だし、満喫したいの!!」と力説する姫花