姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】

日向と過ごす時間 ~姫花編~

今日は、アニキが仕事で遅くなるってことだったので、日向先輩とふたりでランチに出かけ、その後水族館に連れて行ってもらった

高級外車に乗った高校生なんて、どう考えてもおかしいよねぇ・・

なんて最初は考えていたんだけど、車内に流れるメロディーが心地よくて本当にリラックスできた時間だった

御馳走になったランチも絶品だった。

今度、りんと咲ちゃんを連れて来ようと思い、カウンターに置いてあった店の名刺を持って帰ってきた。

水族館では、思わず自分から日向先輩の手をとっていた

男の人と手をつなぐなんて、何年ぶりだろうか・・・

私は、14歳、中学2年生の時に初恋をした

恋はするものじゃなくて、堕ちるものって知ったんだ

カレは、私の始めてを全部持ってった

彼を見ただけで跳ね上がった心臓の感覚も初めてだったし・・

キスもエッチも・・・

嫉妬も・・

失恋も・・・

初めての全部が彼

今よりももっと子どもだった私は、この恋は永遠だって思っていた

このまま一緒に高校生になって、同じ時を過ごして、大学生になって、そしてその先の人生も一緒なんだって・・子どもが考える事

今思えば、彼なりに考えた別れだったのかもしれないけど、永遠だと思っていた彼との関係に終止符を打たれたときの私の絶望といったら・・・

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