姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
「アハハハッ ありがとう・・じゃあ、咲ちゃんにだけ特別このチョコを分けてあげるね」

「いいんですか!」

「遠慮しないで! 僕のハニーをそんなにいい顔で食べてくれたお礼・・じゃあカフェでゆっくりして行ってね」といいルーカスは厨房へ戻っていった

姫花と咲はそのまま店内に併設されたカフェへ向かった

「それにしても、姫ちゃんの交友関係の広さには驚きます・・」

「ん~ ただ食意地が張ってるだけ・・とか?」と姫花は笑った

「それにしたって、オーナーと知り合うなんて、早々ないですよ?」と咲

「ルーカスとは、日本で知り合ったんだよ・・それも京都!」


姫ちゃんの話によると、京都の抹茶屋さんのカフェで偶然合い席になって、ルーカスの容姿に観光客だと思った姫花が話しかけたのは最初らしい・・

「だから今でも、ルーカスは私が逆ナンしたっていうの! 親切心だったのに~」

そして、その場で意気投合して、その後に姫花が旅行でベルギーに行った際にルーカスのお店に偶然入り、再会したらしい・・

それから姫花はルーカスのハニーちゃんのとりこになって、鮮度が落ちるから普段は絶対しないというお取り寄せも、姫花の根気とパワーに負けたルーカスが自らしているようだ


姫花と咲は、ホットチョコを堪能し、両手に紙袋を下げ、ルーカスに見送られて店を後にした

「ねぇ、姫ちゃん・・ コレ本当に2千円で良かったの?」綺麗にラッピングされた箱を眺める咲

咲は、大吾の分で2000円、父親とお兄さんの分も合わせ合計4000円しか支払ってこなかった

「それに、ホットチョコの代金含まれてないよね?」

「ルーカスが良いっていうんだから気にしない方がいいよ?」と姫花はケロッとしている

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