姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
「あなたが大倉 姫花さん?」

急に自分の名前を言われ、思わず声の方を見ると一人の少女というか、女性が立っていた

「はい。そうですけど?」

「あなた、一般人のくせになんなの?どういうつもりなの?」

「すみません・・急に言われても、言ってる意味がわからないんですけど?それに、人に名前聞いといて、自分は名乗らないって失礼じゃないですか?」

「なっ!! あなた、私を知らないの?」

「どこかでお会いしましたか? すみませんが、覚えてなくて・・」

顔を真っ赤にして、かなり怒っている様子

そこへ、ちょうどりんがやってきた

「あれ? 百合さん? なにしてるんですか?」

「りんの知り合い? 私この人と初対面じゃないみたいなんだけど、覚えてないの」とコソッと耳打ちする姫花

「え?姫花、知らないの?」

「知らないって?」

そのやり取りを聞いていた百合は

「もういいわ!!」とかなり怒りながらどこかへ行ってしまった。

「なにあれ?」とあっけに取られている姫花



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「「「「ぶっ わっはっはっは!!!!」」」」

食堂中に響き渡るような大爆笑

「やーマジで? 姫!最高!!!」と涙を拭いながら笑う大吾

「本っとに!!やっぱ、姫だわぁ!!!」と笑う潤也

「何よ!! 何がおかしいわけ?」とひとり不服そうな姫花

「あーごめん、ごめん」と涙を拭う賢次

「本当に姫花見たことない人だったの?」と水を飲み、やっと落ち着いた龍馬

「うん。初めて見た。 なんか怖そうなひとだったけど・・・」

「あのね、さっきの人は神崎 百合(カンザキ ユリ)って言って、いまかなり売れてる女優。ドラマとかCMとかあの人がテレビに映らない日はないんじゃない?」と簡潔に説明するりん



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