姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
思い返せば、思い返すほどに、4月に意気込んでいた姫花の考える『普通の女子高生な生活』は何もできていなかった

「この写真集の発売はどんなに頑張っても、夏頃になるわ… 発売されたら、普通科では、セキュリティが甘過ぎるの。 大倉さんの二本のCMも入れるつもりだから、マスコミもこの写真集には食いつくわ」

それまで黙って聞いていた賢次が口を開いた

「理事長は姫花をどうしたいんですか?」

「彼女には、彼女らしく輝いてもらいたいわ。 それだけの素質を持っていると断言できる」

そう言いきった理事長の力強い眼球は姫花をとらえた

一瞬、戸惑った姫花も、ジッと理事長を見据えた
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