姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
姫の企み 大吾ver.

【大吾】

今日は、久しぶりに姫花とふたりでの昼メシ

他のみんなは仕事で休みだったり、早退したりして、いないんだ。

普通科の姫花のクラスまで、迎えに行く。

いつもは、潤也とかいるからあんま気にナンねぇけど、ひとりだと外野がうるさいのがやけに耳につく。

でも、俺って一応『アイドル』やらせてもらってるし、そこまでバカじゃねぇから、心と裏腹の笑顔で対応してみたりする。

その結果、さらに外野が騒ぎ出すんだけどさ・・・

あーマジだるい・・・

「姫~ メシ~」と俺は遠慮なく、姫花のクラスに入り、姫花の机まで歩き、勝手に姫花の前の席に座った

「あれ?今日は大吾ひとりなの?」

「そんなかんじ?」

「ふーん・・・じゃ、行こうか?」と姫花はお弁当の包みを取り立ち上がった

ガヤガヤ煩い普通科の廊下を無言で歩く俺たち

人通りが少なくなってきたところで姫花が立ち止まった

「今日、みんなにもってちょっと多めにお弁当作ってきたんだよねぇ・・・」

あぁ、だからそんなにでっかい袋なわけね・・

「じゃあ、ソレふたりで食う? 食堂じゃなくて、裏庭とか?」

「あーピクニック?」

「姫らしくねぇな? ピクニックって・・・」

そんな俺の発言にブツブツ言いながらも進路を替え、裏庭に向かった

俺らが着いたころには裏庭には結構な人がいて、メシくらいゆっくり静かに食いたい俺らは結局、講堂脇の人気のないベンチに腰を下ろした

姫の弁当は、けっこうウマイ

普通の女子高生希望の姫が、女の子は料理が出来なきゃダメと思い込んでいるので、料理教室に通ったりしているから、ついつい俺もマジ食い!

でも、普通の女子高生がここまで料理出来るモンなのか?





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