姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
「あれ? ふたりとも固まッちゃった? 大丈夫だよ? 姫花ちゃんのおっぱいは、ケンで隠れるから、ポロッはないよ!」

どこまでもあっけらかんなカメラマン

もう、何を言っても無駄だろう・・・

姫花は、そのままセットの方へ歩みを進めた

あわてて賢次がその後を追いかけてきた

「姫、いいのか? 」

「もうやるしかないでしょ? そのかわり、見ないでよね!?」

「へいへい・・・」いつもの無口な賢次じゃないことに違和感を覚えつつもセットの真ん中に立つ

そして、姫花は、カメラに対して、背を向けた

目の前にいる賢次はすでにバスローブを見にまとってはおらず、むき出しの上半身がやけに色っぽい

「姫、いい?」

だまってうなずいた姫花の腰に両手を回し、抱きしめる賢次

そのままの体勢で姫かもバスローブを脱いだ

そして、姫花も賢次の腰に抱きつくように手をまわした

姫花はカメラに対して、後ろ姿なので、どんな状況なのか見ることができない。だた、カメラのシャッター音は聞こえたので、既に撮られているのは確実だろう・・・。

その頃、賢次は男の理性と必死に戦っていた

バスローブを脱いだ姫花は想像以上に華奢で、まわした腰も細すぎる、それなのに、賢次の体にくっつけられている胸が、リアルにヤバイ・・・

頭の中で必死に平家物語を唱えながら、目線はレンズを追う

自分達を乗せようとするカメラマンのリップサービスも耳に届かない

そしてそのまま次のポーズにうつった



< 67 / 222 >

この作品をシェア

pagetop