姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
次は、ソファーに足を投げ出した形で座り、賢次の股の間に座る姫花を後ろから抱きしめるというのを撮るらしい

姫花の胸は、自身の長い髪で隠れるらしいが、本当に目のやり場に困る・・

姫花の顔は、カメラから反対の賢次の肩に乗せられ、そのまま賢次の首に顔を寄せている。姫花の顔は鼻くらいまでだが、ばっちり映る。

もうこの状況を覚悟したのか、姫花は感情を表に一切出さないでたんたんと指示に従っている。

さっきの状況もやばかったが、今回は姫花の吐息が自分の首にかかる・・

俺は、今回の仕事を受けたことを激しく後悔していた。

元はといえば、この前の姫花の初仕事のCMを見たのがキッカケだった

まだ、オンエアされてないが、完成したCMをなぜか、うちのマネージャーが持っていて、見ることになった。

姫花の初仕事だし、誰よりも早く見たかったのが本音。

目にした画面の中で、潤也とからむ姫の姿にかなり動揺し、潤也に嫉妬した。

モンモンとした時間を過ごしているところにきたのが今回の仕事だった


姫花の2本目の仕事だと聞き、詰まっていたスケジュールをなんとか空けて、この仕事を入れた。

そんな事を思い出しながらも、やっぱり、この状況を誰か他のヤツが・・なんてのは想像さえしたくない。

そして、撮影が終了し、二人は再びバスローブをまとい、ネガチェックに入った

そこに映る賢次は、今までにないくらい、セクシーで切ない瞳だった

「いや~ けんくんがこんな表情するなんて、最近の高校生は大人だなぁ・・」なんてのんきなカメラマン

たった数時間の撮影だったが、賢次は気力を使い果たし、かなり疲れてしまい、控え室に戻った後も、しばらくはソファから動けないでいた。

あ~マジ参った~

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