姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】
「もーなんで、潤也が来るのよ?」
「入学式の講堂で、2階からお前に口パクしただろ? お前、あれ無視しただろ?」
「は? 口パク? そんなんで意味わかるわけないっしょ?」
「っていうか、さっきのアレなんだよ? あの囲みは!?」
「囲み取材受けてた」
「は? 取材?」
「そっ! 彼氏はいるの~ とかなんちゃらかんちゃら・・」
「ったく、フザけんな!!」
潤也と姫花が喧嘩腰で喋りながら歩いていると、先の方でりんが手を振っている
「姫花~!! 早く~!!」
姫花が潤也の手を振りほどき、りんに向かって走った
「遅いよ~ 」
「遅いって、HRに出てみたかったの!友達欲しいし!!」
「出てみたいって・・ 本当、姫はマジメなんだよねぇ」
そこへ、潤也が追いついて
「あれ? 龍たちは?」
「あそこ!」
りんの視線の先では、龍馬と大吾が女生徒に囲まれていて、少し離れた所で、賢次が座って、携帯をピコピコ操作していた