愛という名の魔法
千佳の話は里緒奈を驚かすには
十分なものだった。

彼、和也は電車通学していて、
里緒奈のユウと同じ車両に乗って
いるらしい。


そういえば、ユウはいつも何人かと
一緒にいる。


里緒奈はユウの制服も南高等学校
のものだと、漠然と感じていた。


でも同じ車両だからといって、
ユウの仲間かどうかは不明だ。


目まぐるしく頭で考えていた
里緒奈は千佳の次の言葉で
硬直してしまった。


「で、ね。明日から同じ車両に
 乗ろうって、和也が言うの」

(えっ、それって、非常にまずい)

沈黙した里緒奈に千佳は嬉しそうに
「ね、明日一緒に乗って」

お願い、と可愛い手をあわせて
頼む千佳の姿を見て、断ることなど
できなかった。

里緒奈は頷きながら、後悔していた。



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