大好きな君の。
「早く金出せっつってんだろ!!」
………………かつあげ?
とかいう奴ですか?もしかして。
私は14年間生きていて初めて見る“ソレ”に興味津々だった。
ふーん。あれが、カツアゲ、かあ。
4、5人に囲まれたなかにいたのは、私と、同い年くらいの男の子だった。
「ガキは引っ込んどけや」
怒鳴っていた男たちの視線が私に向いていることに気が付いた。
やば、私近くで見すぎてたかな。
そう思ってももう遅い。
「まあまあ。まだ小学生だろ?そんな怒んなって」
「小学生でちゅか~。危ないでちゅよ~?」
「てか割と可愛くね?」
男の子を取り囲むのをやめ私の周りに集まってきた男たち。
中2の平均身長よりは確かに低い。
だからって、小学生って……
てゆうか赤ちゃん言葉って………
馬鹿にし過ぎでしょ。
まあいい。それは一旦置いておいて。
とりあえずこの状況を何とかしよう。
んー、あ。そうだ!
「アイスあげるんで、許してください」