大好きな君の。







「早く金出せっつってんだろ!!」











 ………………かつあげ?

とかいう奴ですか?もしかして。






 私は14年間生きていて初めて見る“ソレ”に興味津々だった。





 ふーん。あれが、カツアゲ、かあ。



 4、5人に囲まれたなかにいたのは、私と、同い年くらいの男の子だった。












「ガキは引っ込んどけや」











 怒鳴っていた男たちの視線が私に向いていることに気が付いた。




 やば、私近くで見すぎてたかな。




 そう思ってももう遅い。













「まあまあ。まだ小学生だろ?そんな怒んなって」
「小学生でちゅか~。危ないでちゅよ~?」
「てか割と可愛くね?」











 男の子を取り囲むのをやめ私の周りに集まってきた男たち。




 中2の平均身長よりは確かに低い。


 だからって、小学生って……



 てゆうか赤ちゃん言葉って………




 馬鹿にし過ぎでしょ。







 まあいい。それは一旦置いておいて。


 とりあえずこの状況を何とかしよう。





 んー、あ。そうだ!








「アイスあげるんで、許してください」






< 10 / 124 >

この作品をシェア

pagetop