大好きな君の。
「今日は少し寄り道して帰ろう」
家への道ではなく、たくさんのお店のある道に進む私達。
「どこにいくの?」
「ドーナツ屋さん」
真顔でそういう憐ちゃん。
憐ちゃんと一緒にいるようになって気づいたこと。
憐ちゃんは以外に甘いものが好き。
猫は好きなのに犬は怖い。
運動神経が良い。
それに、好きな人がいる。
好きな人がいるのに私とお弁当を食べたり、登下校していいのかと思ったけれど、憐ちゃんが特に何も言わないから私も気にしないことにした。
「憐ちゃん」
「んー?」
「今日も空、青いね」
だからそんな、当たり障りのない話をする。
「そうだね」