大好きな君の。



「今日は少し寄り道して帰ろう」





家への道ではなく、たくさんのお店のある道に進む私達。





「どこにいくの?」
「ドーナツ屋さん」





真顔でそういう憐ちゃん。


憐ちゃんと一緒にいるようになって気づいたこと。


憐ちゃんは以外に甘いものが好き。

猫は好きなのに犬は怖い。

運動神経が良い。


それに、好きな人がいる。




好きな人がいるのに私とお弁当を食べたり、登下校していいのかと思ったけれど、憐ちゃんが特に何も言わないから私も気にしないことにした。







「憐ちゃん」
「んー?」
「今日も空、青いね」






だからそんな、当たり障りのない話をする。





「そうだね」





< 106 / 124 >

この作品をシェア

pagetop