大好きな君の。
優哉視点。
遥に誘われてドーナツ屋さんにきた俺達。
たまたま会った朋ちゃんと憐哉。
1週間ぶりにみる朋ちゃんの笑顔。
こんなにも愛おしい。
今すぐ触れたい、話したい。
けれど、そんなことは叶わない。
オレが決めたことだから。
俺が最低だから。
何も知らない振りして、憐哉に絡む。
朋ちゃんはそんな俺の顔をみて、ぽろぽろと涙をこぼした。
咄嗟に出てしまう手は、避けられ、空中に残る。
「憐ちゃん、帰ろう」
本当なら今そこにいるはずなのは俺だった。
だけど今の俺には、2人の後ろ姿をじっと見つめることしかできなかった。