大好きな君の。
「アイスだってよ!」
「あはっは、こいつ真面目にそれ言ってんの?」
「え、なに、天然?天然??」
「せっかくだしお前アイス貰っておけよ!」
ぎゃははは、と下品な笑い声とともに私を馬鹿にする男共。
そして一つの視線に気づく。
私がくるまえに囲まれてた男の子。
…………逃げればいいのに。
なんでまだいるんだろう。
しかも平然とした涼しい顔で。
「あっあの、許してくれますか?」
「まああんたは元から関係ねーしな」
「わかったからどっか行けよさっさと」
「ありがとーございまーす!」
私は凄い棒読みを披露したあと、男たちを掻き分け男の子の手を掴み走った。
私の考えに気付いた男たちは追いかけてくる。
50m7秒前半なめんなよっ。