大好きな君の。





「なんだ、そんなことですか」







優哉さんは目を大きく見開いた。


あの事故のことを、私だって軽く思っているわけじゃない。


三ヶ月近く経った今だって、あの事故のことを忘れたことなんか一日もない。




だけど、







「知ってましたよ。私」






こっちの学校に通い始める前日のこと、


おばあちゃんと話をした。






『最初はね許せなかったわ。怒りもした。
何度も何度もね、謝られたの。
謝られたって、もう朋ちゃんのお父さんもお母さんも帰ってこないのにね
だからね、おばあちゃんも許すことにしたのよ。』





朋ちゃんも同じ気持ちでいてくれて、よかったわ。



と言って笑ったおばあちゃん。







「付き合う前からずっと知ってました」





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