大好きな君の。
何が起こったのか、理解出来なくて。理解したくなくて。
血まみれになりながら、父と母に抱きついた。
大好きな人から、離れたくなかった。
だけど、現実は残酷だ。
すぐに警察の人が来て、私たちは引き離された。
大丈夫だって。一緒にいたいって。そう伝えたけれど、私たち3人は別々の救急車に乗せられた。
病院で大丈夫なことがわかると、警察の人が私の病室に来た。
状況を話しているときは不思議と涙はでなかった。
話している間になんだか自分のことじゃないような気がして。
本当につらかったのは、退院した後だった。