大好きな君の。
初恋。
*朋実視点。*
「優哉さん、来ましたよ」
4月も、もう7日。
憐ちゃんは今日から学校らしくてなんだかちょっと羨ましくなった。
前の学校の友達を思い出す。
私も、憐ちゃんと同じ学校、通うんだよなあ。
車いすを動かして、優哉さんの病室に行くと彼はまだ寝ていた。
その寝顔が何だか可愛らしくて。優哉さんの頬をそっとなでる。
「んっ…」
くすぐったそうに反応した優哉さん。
一瞬起きたかと思いすごく吃驚して、手を離した。
優哉さんは、寝ているのだけれど、私の手を探すように手を動かした。