【短編】恋愛妄想症候群
「前ごめんね」

小口君の奥に置いてあるボールを、手を伸ばす。

そのときだった。


ドテッ――

手が滑って、小口君の上に倒れてしまった。

「ったぁ……」

「ごめんっ!!」

急いで立ち上がろうとしたときだった。


バンッ―――


勢い欲ドアが閉まる音。


ガチャン―――


鍵の閉まる音。


もしかして、閉じ込められたっ!?

「ちょ、ちょっと!!」

ドンドンッ

「鍵、あたしが持ってくね」

外から聞こえる声。

中に人いるよっ!!

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