【短編】恋愛妄想症候群



「実は俺、佐倉がこの倉庫に入ってくるの見たんだ」

「そうなの?」

「あぁ。だから、話しかけようと思って」



「冷たかったのは、2人きりとかになると、その、なんていうか……」

これは、

小口君?

今あたしの目の前にいるのは、

本物の小口君?

「そんなに顔見んなよ」

きっと今の小口君、

顔赤い。


だって、

あたしも真っ赤だもん。


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