茉莉花の少女
「ねえ」

 彼女は自らのコップの紅茶を飲み終え、僕を見る。

「何?」

「私の誕生日って分かる?」

「分かるわけないだろう。この前会ったばっかりなんだし」

「ちょっと頭を使ってみてよ。多分、比較的楽に分かると思うよ」

 言われて考えてみる。

 彼女に出会った日。

 つきあおうと言われた日。

 それか今日くらいしかないよな。

「ちなみに今月ではないからね」
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