茉莉花の少女
「で、話って?」

 早めに話を切り上げるために、発言を促した。

 彼女は胸に手をあてて、息を吐く。

 その彼女の瞳が細められた。

「わたしの彼氏になってくれない?」

 そのとき、辺りから音が消えた気がした。

 彼女は相変わらず、僕をじっと見ている。

 今まで人から告白されたことがないわけではない。

 だが、その彼女の仕草は他の女のそれとはどこか違っていた。

 何が違うのかと言われても分からない。
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