茉莉花の少女
 月曜日、学校で奈良と林が僕のところまでやってきた。

「二人きりの誕生日はどうだった?」

「お花、もらったんでしょう?」

 その言葉を発したのは順に奈良と林。

「嫉妬に満ちた藤木君の顔を是非見てみたかった」

「お前」

 奈良を見ると、彼は涼しい顔をしていた。

「でもよかったじゃない。少し心配していたのよ。三田くんとかだって」

「何が?」

「藤木君はいつも寂しそうだから彼女でも作ったら元気になるんじゃないかって。
いろいろ女を紹介していたのもそんな経緯があったからなんだって」
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