茉莉花の少女
 木々が鮮やかに染まる頃、彼女に呼び出された。

 彼女の顔を見た途端、彼女に駆け寄った。

 彼女の顔は僕の知る彼女よりも酷く青ざめて見えた。

「どうかした?」

 僕は彼女に駆け寄ると、肩をつかむ。

 彼女に会うのは一週間ぶりだった。

 二週後には彼女の誕生日が控えている。

「迷ったの。本当は前もって言っておくべきか、そうでないか」

「何を?」

 意味が分からずに彼女に問いかけた。
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