それは、純愛未満
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「ひいいいい!」
「待ってよ~」
なぜ彼は私を追いかけてきているのですか!?
私は昨日、彼にさんざん言いたいことを言った
はず。
今は放課後、莉子ちゃんと遊ぶ約束をして帰ろうとしたら彼が追いかけてきたというわけなのです。
…とりあえず、もう体力の限界がきているため、隠れなくては。
「なんで逃げるの?」
「っ!」
隠れる場所を探すのに夢中になっていたせいか、もうすぐ近くにいた。
「…あなたが、追いかけるからです…っ!」