それは、純愛未満

彼のことが記憶に薄れてきたころ、放課後になった。


「由紀ちゃん、あたし今日部活行くね」

「あ、うん。 がんばってください!」


梨子ちゃんは野球部のマネージャーをやっている。

今日は行かなくても平気ならしいのですが、私が約束をキャンセルしたので梨子ちゃんは部活に行くことにしたそうです。


「由紀ちゃんまたねー」

「はい、あ! 梨子ちゃん、帰り気をつけてねっ 」


梨子ちゃんとわかれたあと、靴箱に向かってる途中に朝のあの人が靴箱の近くの廊下で、女の子たちに囲まれているのが見えた。

…どうしよう、ここを通らなければ帰れないのに。
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