ドラゴンの鍛冶屋
「人間、人間だと?それはむりだ!」

人間はドラゴンたちを、えらくなるためとか、お金がほしいために殺してしまうのです。

「困った、困った」

「困ったわ、困ったわ」

みんなが、おろおろ、おろおろ。

そのとき、ドラゴン姫が声をあげました。

「わたし、行く!」

ドラゴンたちは、みんなびっくり!

「だめだ、だめだ!姫を人間のすむ村など、行かせられない!」

「だめよ、だめよ!姫をこわい人間の村になんて、行かせられないわ!」

みんな、大はんたい。

「でも、このままじゃ、みんながごはんを食べられないわ」

ちっちゃなドラゴン姫が、とってもおっきな声で言います。
でも、王も妃も兵たちも、やっぱり大はんたい。

それから、夜おそくまで話し合いがつづきましたが、みんなだんだん眠くなって、しまいにはみんなぐぅぐぅと寝てしまいました。

ドラゴン姫は、みんなが寝てしまったのをみると、一人で岩山をおりはじめました。

めざすは、北の森。
北の森にすむ、魔法使いのドラゴンばあさんのところへ行ったら、助けてくれるかも知れません。
< 3 / 13 >

この作品をシェア

pagetop