ドラゴンの鍛冶屋
おおよろこびの姫は、ピョンピョンとびあがっています。

「ドラゴン姫や、この魔法は、夜が三回来ると解けてしまうよ。覚えておいておくれ」

よろこぶドラゴン姫に、ドラゴンばあさんが言いました。

「わかったわ。夜を三回ね」

「それと、これを持ってお行き」

ドラゴンばあさんは、魔法の本を3ページほど、ビリビリと破りとりました。

「あぶないことがあったら、この魔法のページにお願いしなさい。きっと、姫を助けてくれるよ」

「ありがとう、おばあさん」

姫は魔法の本のページを受けとると、たたんでポケットにいれました。

「さぁて、それじゃあドラゴン山まで送ってあげようか。夜の森はあぶないからね」

そういうと、ドラゴンばあさんは、ザブザブと池の中から出てきました。

そして、ちっちゃなドラゴン姫を背中にのせました。
「イボット ウト ティー…イボット ウト ティー…アミノガラッド!!」

ドラゴンばあさんが呪文をとなえると、フワッとドラゴンばあさんの体が宙に浮かびました。

「さぁ、しっかりつかまっておいで?」

ビューン!

夜の森から、光の筋になったドラゴンばあさんと姫が、ドラゴン山に向かってとんでいきました。
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