言葉にできない。

下げた目線にスラリと綺麗な脚が映る。


「神野先生」


涼やかな声がした。


「あ、橘さん。」


目線を上げると、そこにはバービー人形のようなスタイル抜群の女性。


「どこにいってらしたんですか?みんな探してます。」

「あ、すみません。彼女がちょっと…」


影に隠れていた千鳥を見ると、あからさまに橘さん、と呼ばれたバービー人形は嫌そうな顔をした。

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