言葉にできない。

タクシーに乗ってから、ようやく身体から力が抜けた。


不思議と涙も出ない。


東條は、別世界の住人だ。


仕事してないプー太郎、そう思っていた時の方がよかった。



現実を突き付けられて。


千鳥は心が壊れないように、感情を抑えるのに必死だった。

大丈夫、あたしは大丈夫。
だってあの人がいなくたって、あたしは壊れたりしないもの。


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