言葉にできない。
「お母さんが死んでるのを見つけたの、あたしだったじゃない?
怖くて毎日眠れなくて。
毎日夜中、庭先でぼんやりしてたの。
考えることをやめたくて、考えなくするには自分も死ねばいいって…思って。
その瞬間に…あの人現れて。なんて言ったと思う?
【うめさんと僕の為に後少しだけ、頑張ってみてもらえないですか?】
そう言いながらね、アクビしたのよ?
あり得ないでしょ。普通、死のうとしてる女子高生目の前にして必死に説得するならまだしも、欠伸よ欠伸。
何か可笑しくなっちゃって。
あぁ、もう少しだけ頑張ってみようって思えたの。
東條さんのおかげなの。」