言葉にできない。

「千鳥!!」


グイ、と引っ張られその逞しい腕に捕まる。

「千鳥、お願いだから嘘をつかないで本音を言って!
違うだろう?!
独りにしないでって、淋しかったのにって言いたかったんだろ!?

なんで隠すんだ!」

「ちが、やめて、東條さん、あたし」


強引に口付けられて言葉を塞がれる。



「そうやって・・・いつもいつも本音を隠そうとする!
君は君なんだ、お母さんじゃない!!」

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