言葉にできない。

心の準備ができていない時にそうやって入り込んでくる東條を、突き放せない。


それどころか、その強引なやり方を嬉しいとさえ思ってしまう。


「頼って、俺を。縋って、俺に。
全力で守るって言っただろう!?」


「でも・・・」


「でももクソもない!俺だって男だ、千鳥を守るチカラくらい持ち合わせてる!!

バカにするなよ!」


「バカになんか・・・」


「してるだろ!?」


不意に東條を見上げる。


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