言葉にできない。

「お願いよ・・・あたしを独りにしないで・・・怖いの、壊れてしまうんじゃないかって、怖いの!!」

「しない!誓うよ、絶対に独りになんかしない!!」

そうして互いの身体の熱を確かめ合う。


深く・・・深く・・・。

離れないように・・・。


「ちー・・・愛してる。」

耳元で囁くその声が。

抱きしめてくるその腕が。

頬を寄せるその厚い胸が。


壊れそうな自分を守ってくれる。



少しずつそう信じれるようになっていくのが分かる。


愛されれば愛される程。


不安だった未来が確かなものになっていく気がした。


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