言葉にできない。

「ねぇ、今日泊まるのってあのコテージ?」

はしゃぐ千鳥を見るのが堪らなく嬉しい東條は言葉無く頷いた。



風来荘を離れて2日目。
うめには迷惑をかけてしまうが、こうでもしないと千鳥の心が壊れてしまうのではないかと心配したのだ。



母親との記憶を繋ぐ風来荘を出て、自分と二人きりの時間を楽しんでほしい。


そう、うめに願い出ると二つ返事で許可してくれた。



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