言葉にできない。
対面


電車やバスを乗り継いで辿り着いた山の中の墓地。

初めて来るこの場所は、何だか不思議な空間だった。
途中、手向ける花を買ってここまで来た。

千鳥にとって母親の記憶は余りいいものではない。

何故なら母は千鳥を憎んでいたからだ。


ーーあんたなんか産まなきゃよかった!!ーー


錯乱すると母はいつもそう言っていた。
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